エアコンコンバージョン情報 2004.8.28
皆さん、サンマルのエアコンは問題なく動作しておりますか？
近年の暑さは半端じゃないので旧車乗りにはつらいですね。エアコンはE30の鬼門一つで
トランスミッションに次ぐ費用のかかる部分です。
最近ではR-12フロンガスも世間からほとんど姿を消し大変高騰しているようで、整備工場で
在庫が在っても今年は１本辺り４千円〜６千円とも言われており、工賃も含めるとフロンガス
補充もままならない状況です。
R-12用代換えフロンガスやR-134用ガスでR-12に混入出来る商品も存在するようですが
使用するには少々心配な感じも在りますが、試されている方は居られますか？
（中にはLPG等の粗悪な物も在るので気をつけて下さい）
やはりガス補充の場合はR-12フロンガスが無難というメカニックの意見です。全量充填なら
R-12用代換えフロンガスでも問題はないようですが それでも１本２千円以上はします。
R-134(1本800円位）比べれば倍以上の価格です。（全量充填で４本〜５本必要）
正規ディーラーにAC修理を持ち込むとBMW Japanからの指示でR-12エアコン修理はしないのが
立前になっています。（まだフロンガスの在庫が在るところも在るようですが）即ちR-134への
コンバージョン修理ですと高額な修理代が提示されます。みなさんここでE30との存続との分かれ
道になっているようですね。
純正パーツですとコンデンサーとエバポレーター以外のパーツが交換になりＲ-134システムの
エアコンにする事の様です。（一部配管は在来のまま使用で各部ＯリングのみR-134用に交換）
しかしコンプレッサーはR-134専用となっていますが、ネットで調べてみるとコンプレッサー
オイルが違うだけでオイルを入れ替えればR-12用コンプレッサーでもR-134が使えるようで
この方法で修理されている整備工場も存在しているようです。その場合でもリキッドタンク
（ドライヤー）とサービスバルブ接続アダブター(低圧、高圧・R12とは接続口の仕様が異なるため)
各部ＯリングをR-134用に交換（R12より圧力が高い為）のようです。
（注意・E30のコンプレッサーは何時寿命が来てもおかしくない年式ですので、正常動作が前提です）
PROMOTER号も新車当時から冷えがイマイチで国産車のようには冷えない状態でした。
でも当時と近年の暑さはかなり違いが在りましたので何とか絶えられなくは在りませんでしたが
ここ数年段々とコンプレッサーのうなり音が酷くなり、今年は一段とうるさい上に冷え無くなって
しまい風量スイッチを１で回さないと冷えない状態になり２や３で回すと扇風機状態で生暖かい風
しか出てこなくなってしまい日中は暑くて乗れなくなって来ました。主治医に診断してもらうと
何処かで目つまりを起こしているようです。考えられる不具合はエキスパンションバルブの詰まり
ドライヤーとコンプレッサーの低圧、高圧側についているフィルターの詰まり（コンプレッサーの
メーカーにより異なります）コンプレッサー本体不良が考えられます。しかし仮にコンプレッサー
まで交換に至らなかったとしてもガス代（20,000円前後）+ 工賃（5,400円正規ディーラー）を
考えると結構な金額になり、今後もトラブルの度に同じような金額が最低限必要になる為、今後の
ことも踏まえて今回はR-134にコンバージョンも検討するため見積りをディーラーお願いしました。
見積内容
エキスパンションバルブ脱着叉は交換 \10.800-
コンプレッサーＫＰＬ脱着叉は交換 \5.400-
パイプ交換 \4.500-
レトロフィットＫＩＴ交換 \21.600-
コンプレッサーＫＰＬ \70.600-
エキスパンションバルブ \18.500-
サクションパイプ \21.200-
ガスケットリング（Ｄ＝１１．１ＭＭ） \180-
ガスケットリング（Ｄ＝１４ＭＭ） \180-
マグネットクラッチハーネス \2.040-
レトロフィットＫＩＴ \23.000-
(リキットタンク、サービスバルブアダプター、コーションプレート等のセット)
クーラーガス（200G）R-134 ＠820 \4.100-
計 \182.100-
（この他に細かいショートパーツが必要になるかも知れませんが大した金額では無いとの事です）
見積り後１週間悩みましたが、今年の暑さもハンパではなく、またお盆休み直前で旅行に出掛ける
のにとても我慢が出来そうになく急きょ修理を依頼しました。施工時間はパーツ取り寄せも含め
２日半での作業です。(いつも無理を聞いて頂いているToto BMWさんに感謝)
作業修理日夕方連絡が入り愛車を引き取りに行くとまだ洗車中で先に担当者から作業報告を聞きます。
既に伝票が出来ていましたが、プレッシャーホースＡＳＳＹ、Ｖベルト、ガスケットリング２コが
駄目で、また電気系統トラブルシューティングはハーネスの手直しが必要になったようで、追加に
なっておりました。でも下記項目は車両の状態によってはガスケットリング位の追加で済むでしょう。
電気系統トラブルシューティング \5.400-
プレッシャーホースＡＳＳＹ \11.700-
Ｖベルト１２．５×８１０ \1.800-
ガスケットリング（Ｄ＝７．６５ＭＭ） \240
ガスケットリング（Ｄ＝１７．１７ＭＭ）\260
計 \19.400-
合計 \201.500-（税別）\211.575-（税込み）
以上の様な金額になってしまいましたが、特別値引き(20%レス)を頂きまして合計169.260円で
修理完了です。
コーションラベル 低圧パイプ
高圧パイプ リキッドタンク＆プレッシャースイッチ
コンプレッサー（SEIKOSEIKI製） マグネットクラッチハーネス
冷え具合ですが、一般的にR134aはR12に比べると冷えが悪いと言われています。
でも外気温は別として、この季節でも日が暮れれば走行中5℃前後までは下がります。（風量2で計測）
日中一般道走行中は12℃前後と言ったところでしょうか。渋滞にはまるとやはり温度上昇は逃れませんね。
18℃前後（風量2計測）
気になったのは信号待ち等でのインターバルで温度上昇がR12に比べると速く温度が上がってくる感じです。
（日中での観想）これはエンジンルームのエアコンのパイプを触っても体感出来ると思います。
全体の観想としては、まずまずは満足できる範囲だと思います。パワーに関してもコンプレッサーに食われて
いる感じも殆ど無く、町乗りには問題ない範囲です。
またコンバージョンに掛かる金額は高いか安いかは？といった感じですが、環境問題からすれば旧車は既に
肩身が狭くなっていますので（排ガス問題で都市圏では自動車税が１割り増し等）近年オゾン層破壊問題も
深刻で将来的にはR12仕様の車は使用禁止なんて時代が来るかもしれませんし、これからも長く維持してい
く為にも少しでも環境問題に貢献出来れば高くはないと思いますが、みなさんはどうお考えになりますか！
追記・MTCメンバーのR.No.272/somaさんのメールより 2004.8.30
コンプレッサーは生きていたのでそのままレトロフィットを入れました。（新車からの物です）
それどころかエアコン関係のパーツは高圧低圧とも異常が無いということでオイルとガス、ショートパーツ
（たぶんパッキン類）だけの交換ですんでいます。ですから工賃込みで3万円少々ですみました。
ちなみにレトロフィットも海外直輸入で格安でしたし、こんなんで商売成り立つのかなと心配しました。
（もっとも他の修理がとてもたくさんあり総額の希望を伝えておいたので明細が正確とは思えません）
私の30は91年登録ですが最初7年間は青森勤務のためエアコンはほとんど使用せずコンプレッサー自体に
かかる負担は少なかったのかもしれません。R12の補充でも良かったのでしょうが入手困難なのと前の主治医
から旧独車でも同様の修理をして今まで一度もトラブルがないということでKITを入れてみました。
もし従来のシステムでR134変換によるトラブルになっても自己責任なんでしょうが・・・
R12で冷えが悪くなった原因はわかりませんが新車から12年間一度もガス補充していなかったので抜けて
いったのかもしれません。R134に変換したあとは少なくとも日陰、夜間は劇的に変わりました。
今年の夏は暑かったので日中のききが悪いように感じましたが少なくとも修理する前よりは格段に冷えています。
追記・PROMOTERです。2004.9.2
ベンツもここ数年レトロフィットキャンペーンを実施しているようです。（R12フロンガス回収が目的）
レトロフィットキット内容：サービスバルブ（低圧側、高圧側）、レシーバ（リキッドタンク）、シールリング
冷媒（代替フロンR134a）、コンプレッサーオイルのみで、コンプレッサー在来のまま。（デンソー製）
メーカー側がこの方法で問題ないと証明している訳ですから、ＢＭＷでも試す価値が在ると思います。
因にサービスバルブ等は自動車工具専門店などでも入手出来る様ですし、既にガス漏れなどで修理された個所の
パーツは既にＲ134対応になっていると思われます。（BMW純正パーツ、ディーラー施工）
